コトダマ部インタビュー第2弾! 前回の石川さんに引き続き今回はキャラデザを担当された青木俊直さんにインタビューを依頼し、快諾して頂きました。 キャラデザに関わることに関して色んなお話を伺いました。
Q1 まずはキャラデザを担当することとなった経緯、なんで青木さんにオファーがあったのかを教えてください。
以前からの知り合いだったキミコエプロジェクトのプロデューサーさんからお話をいただきました。
いざ参加してみるとこれまた以前から知っていた別のプロデューサーさんやマッドハウスの方がいて「あれれ」となりましたw。
僕を指名してきた経緯はよくわからないのです。でも彼らのおかげかと。
Q2 青木さんのキャラデザが先だったのでしょうか。 それとも先に東北新社側からキャラの性格や要望があり、青木さんで合わせていったのでしょうか。
僕が参加したときにはすでに話が動き出していて何人かのキャラクターのアウトラインができていました。
キャラクターたちの仕様をうかがってそこからデザインしていきました。
メインキャラクターは最初なぎさ含めて3人ほどでしたがだんだん増えて最終的には紫音ちゃん入れて7人になりました。
Q3 すんなり描き上がったキャラ、苦労したキャラがいましたら、理由とともに教えてください。
たたき台のつもりで描いたなぎさが一発でオッケーになったのが「すんなり」といえば「すんなり」かな。ただその後もうちょっとヒロイン感が欲しいと髪をウェーブさせるとかしてみましたが結局最初のストレートなロングに落ち着きました。
かえでちゃんはキャラ立ちがはっきりしていたので作りやすかったですね。
乙葉ちんは音楽学校の子なのでビオラケースのような特徴的な形のもの持たせたかったのですがそこは監督以下「キーボード」と譲ってくれませんでした(笑)。キーボードケースってただの四角だしそもそも音楽学校の子はあまり持ち歩かないんじゃないかと思って結構渋ったのですが結果的にはそのキーボードがお話の中でとても活かされていてよかったなかなと。
制服のスカートをチェックにしていたのですが「動かすのが難しい」と無地になりました(笑)。
大悟くんや夕のおじいさんは複数パターン出して検討したなー。
Q4 なぎさの眉毛が三本線だったりと特徴的な部分がいくつかありますが、『こんな部分をこだわった!』というキャラがいましたら、そのキャラとこだわりを教えてください。
なぎさの三本眉は「眉毛の太い女の子」の記号的な意味で描いたのですがそのまま採用されていて「おお」と思ったしなぎさの特徴になりましたね。
夕とかえではよく似た性格だけど雰囲気は逆のタイプ、ということでその書き分けを少し工夫しました。かえでは僕がよく描くタイプの典型的なボーイッシュキャラなのですが夕はお嬢様なので清楚な感じを残したまま気の強さを表現するために目や眉毛の形を工夫しました。
Q5 キミコエの公式ビジュアルブックでは、ファミレスでのかえでと夕のスピンオフ漫画を青木さんが描かれていますよね。脚本の石川さんにインタビューした時は、『かえでの恋愛語』などのスピンオフを書いてみたいと仰っていたのですが、青木さんで他に描きたいキミコエキャラのシチュエーションや派生キャラ(例えば登場人物の家族、恋人、クラスメイトなど)はありますか。
朱音さんの青春時代の話とか、アクアマリンの出来た頃のお話とか、なぎさのパパママの出会いとか、昔の話が見てみたいですね。
あとキミコエキャラ、ではないですけど、日ノ電を舞台にしたお話もおもしろいかなーと。キミコエの舞台を使ってキミコエ以外のキャラたちも出てくるお話とか。
Q6 青木さん自身がキャラデザされたキャラに、声優として初めてアフレコを体験するNOW ON AIRの声が吹き込まれた時はいかがでしたか。
生まれてはじめてアニメのアフレコ現場の見学に行きました。
NOAの皆さんは新人ということもあり最初は硬い感じだったのが音響監督などのアドバイスで徐々に芝居が良くなって行くのに感心しました。
完成したものは新人のあの時でなければ出せないであろうフレッシュさがあってそれがお話とも良く合って結果「瑞々しい時間」が封印された映画になったと思います。
僕も映画のキャラデザ初めてだったので僕にとってもデビュー作だったんですよね(笑)。
Q7 最後にキミコエをこれから見てくれるファンと、応援してくださっているファンに対してそれぞれ青木さんからメッセージをお願いします。
これから見てくださる皆様
キラキラとした一瞬を封じ込めた瑞々しい映画です。心と言葉をぶつけ合い重ね合う彼女たちの「その時」をぜひご覧になってください。それは皆様にとっても昔のことのようであり今のことのようでもあり未来に起こるかもしれないことのようでもあり、ずっと心に残るものになると思います。と、届けコトダマ!
応援してくださっているファンの皆様
本当にありがとうございます。皆さんがこうしてキミコエのことを心に留めていてくださっているおかげでキミコエの登場人物たちは今でもどこかで笑ったり泣いたり怒ったりもしかしたら恋をしたりしています。彼女たちを、そして登場するみんなのことを、これからもよろしくお願いします!と、届けコトダマ!
ありがとうございました。
(インタビュアー:Mr.Chaoz)