この記事はキミコエ Advent Calendar 2019、12/15(日)分の記事です。
みなさんこんにちは。コトダマ部員の鳥丸です。
前回と同じく、今回も自分が過去に書いたSSと繋がるところがあります。
かなり魂削って書いたものなのでこちらもお読みいただけると大変嬉しいです。
はてさて、今回の「それぞれのコトダマ」は夕編。
全7編中の五つ目になりますので、過去回もあわせてご覧いただけますと幸いです。
==<はじめに>========
◆映画本編を観た前提の内容です。
◆二次創作ですので、本来の設定やストーリーとは一切関わりません。
◆賛否ふくめ、Twitterなどで感想をいただけると大変喜びます。
その際は #コトダマ部 をお忘れなく!
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それでは始まります〜↓↓↓↓↓↓
「パティシエになりたいなんて言ったけど、なれるのかな、私」
「なれるよ! 雫ちゃんなら絶対!」
「ありがと。なぎさちゃんに言われると、なんか自信でてきちゃうなあ」
「きっと夕ちゃんとおんなじなんだよ。言葉にして、心に焼き付けて、努力して。それを誰かが聞いて、応援されて。未来の自分へのコトダマって感じ」
「自分への……なんか甘えちゃいそうかも。妥協しちゃうっていうか」
「ん〜、難しいことはわからないけど、何か目標を決めてみたらどう? コンテストで優勝するとか、なにかの取材を受けるとか」
「目標かあ。あんまり高くすると無理になるし……あ、甘えるってこういうことね? 実現できるよう簡単なものにしちゃいそうで」
「なるほどお。それじゃあたとえばだけど、雫ちゃんは何のためにお菓子を作りたいの?」
「そうだなあ。……パパやママになぎさちゃん、私の大好きな人たちに笑顔になってほしいから、かな?」
「すごいすてき! あれ? でもそれってもう叶っちゃってるよねえ。自分のお店を開きたいッ、とかは?」
「ん〜、いつかはね。となるとふたつを合わせてみて、自分のお店の商品をなぎさちゃんに買ってもらうのが目標、かな?」
「うん、すぐ買いに行くね!」
「うん、なんか普通すぎるから微妙だね。……あ」
「あ?」
「これはどう? 私の商品を食べてもらうのがゴールだけど、売ってるよって情報を、私からはいっさい教えないの」
「えーっ⁉︎ ってことは、雫ちゃんがテレビとかに出るくらい有名になって、わたしがそれをチェックしてってこと?」
「そうなるかな? あとはお店で働くようになって、そこで私が作ったお菓子をなぎさちゃんが知らないうちに食べてるとか。……あ、その場合は味だけでなぎさちゃんが気づかなきゃだからダメか」
「気づくよ! だってみつえさんの料理の次に一番たくさん食べてるんだもん。雫ちゃんのコトダマ、いつか届くの待ってるね!」
次回の「それぞれのコトダマ」は12/19(木)、今度はあやめ編になります。
お楽しみに〜